フリテックのブラシレスモーターの性能を試してみたく、
TRX4MにフリテックのMicro Modoを取り付けてみましたので
アプリでのチューニングなど詳しく紹介します。
こんな方は必見
・フリテックのブラシレスモーターを使いたいけど結局どうなの?
・アプリでチューニング出来るそうだけど、どうやってやるの?
・純正ESCから交換する場合の注意点を知りたい

目次
TRX4M用ブラシレスモーターの種類
フリテックのTRX4M用のブラシレスモーターにはいくつかあり
大きく分けてESCがモーターと一体型と分離型に分かれます。
一般的な分離型はMicro Modo 2633、MicrSilk 2634です。
ブログを書いているうちにフリテックのサイトから新しいモーターが発売されていましたが、
今の所、この4つがTRX4M用のブラシレスモーターです。
Micro Komodo 2633
Furitek MicroModo ブラシレスパワーシステム 2633

Micro PythonブラシレスESCと高性能Micro Komodoブラシレスモーターを組み合わせたキットです。
ブラシモーターMicro Komodo
特徴
・12 極高トルクモーター設計。
・超薄型 (0.2 mm) のステータラミネーションで渦電流損失が低く 効率が最大化されます。
・日本製NMBで高RPM対応のABEC5ベアリングを使用。
・精密にバランスのとれたローター、最高の信頼性と最大RPMを実現する滑らかさ。
・CNC機械加工された6061 T6 ビレットアルミニウムヒートシンク。
・エネルギー変換を最大限に高めるために精密に設計されています。
・高純度、高温の単一銅巻線、銅損失が低く、放熱性に優れているため、効率が最大化されます。
仕様:
・KV(回転数/モーター): 3450
・無負荷電流 :@10V – 0.7A
・ワット :120W
・バッテリー : 2~3S
・抵抗 : 0.16オーム
・最大電流 :10A
・スロット/ポール :12
・モーターサイズ(mm): 15.5x20.6
・シャフト(mm): 2.0x6
・重量(g):17.5

Micro PythonブラシレスESC
MicroPython の機能:
・FOC(フィールド指向制御技術)
・Furicarアプリでラジコンを動かしながらチューニングが可能
・超低速かつ驚くほどスムーズなスロットルコントロール
・FOCステージまでの起動を一貫してスムーズにする新しいファームウェアアルゴリズム
・ブラシ付き/ブラシレスモーター共に対応(アプリ経由で設定可能、初期設定はブラシレス)
・電力を大量に消費するサーボ用のBIG BEC
・マイクロサイズで超軽量
・AndroidとiOSの両方のアプリで非常に簡単にプログラミングできます。
・最大10Hzのリアルタイムテレメトリ
MicroPython の仕様
・2~3Sリポバッテリーをサポート
・BEC: 5.5V/7.4V 5A Z
・定電流:25A
・バースト電流: 50A
・内蔵電源スイッチ
・寸法: 0.87 x 0.55 x 0.39 (インチ)、22 x 14 x 9.8 (mm)
・重量: 7.6g (0.27オンス)
MicroSilk 2634
Furitek MicroSilk ブラシレスパワーシステム 2634

ブラシモーター Mini Komodo V2
特徴
・14 極 12 スロットの高トルク モーター設計
・高純度、高温の単一銅巻線で銅損失が低い。
・放熱性に優れているため、効率が最大化されます。
・超薄型 (0.2 mm) ステータラミネーションで渦電流損失が低いため、効率が最大化されます。
・日本製NMBで高RPM対応のABEC5ベアリングを使用。
・精密にバランスのとれたローターを使用して最高の信頼性と最大RPMを実現する滑らかさを実現。
・CNC 加工 6061 T6 ビレット アルミニウム ヒートシンク。
・エネルギー変換を最大限に高めるために精密に設計されています。
仕様:
・Kv (RPM/ボルト) :2500
・無負荷電流:@10V – 0.7A
・ワット :160W
・バッテリー :2-4S
・抵抗 :0.20オーム
・最大電流 :14A
・スロット/ポール :12S14P
・モーターサイズ :Ø 23 * 15mm
・ステーターサイズ :1806
・重量(g) 19g
ESCはMicro PythonブラシレスESCを使用していますのでMicro Komodo 2633と同じですので
説明は割愛します。
UNITY PRO 2575
FURITEK UNITY PRO 3500kv 2-in-1 マイクロFOCブラシレスシステム 2575

UNITY PROブラシレスシステム
モーター仕様
・モーターKV: 3500KV
・モーター出力:120W
・バッテリー互換性: 2-3S Lipo
・モータースロット/極構成: 12極
・ステータラミネーション:超薄型(0.2mm)で渦損失を低減し、効率を最大化
・ベアリング:スムーズな操作のための高回転ABEC5
・ローター:信頼性と最大回転数を実現する精密バランス
・構造: CNC加工された6061 T6ビレットアルミニウムヒートシンク缶で
効果的な冷却を実現
ESC仕様
・定電流: 30A
・バースト電流: 50A
・プログラミング: Furicarアプリで簡単にプログラミング可能
・テレメトリ: 最大 10Hz のリアルタイム データ (リピーター モジュールを使用)
Furitek UNITY PROは1/24スケールおよび1/18スケールの
RCクローラー向けに設計されており、
先駆的な2-in-1ブラシレスシステムで何より
防塵・防水性に優れた新設計のケースを採用しています。
MINI KOMODO UNITY ESC 2699
FURITEK MINI KOMODO UNITY 2-in-1 ESC/MOTOR マイクロFOCブラシレスシステム 2699

MINI KOMODO UNITY
モーター仕様
・モーターKV : 2500KV
・モーター出力:0.5W
・バッテリー互換性:2-3S Lipo
・サイズ:Ø23 × 21.3 mm (Ø0.91 x 0.84 インチ)
ESC仕様
・2~3Sリポバッテリーをサポート
・連続電流:30A
・BEC: 5.5V/7.4V 5A Z
・バースト電流: 50A
・プログラミング: Furicarアプリで簡単にプログラミング可能
・重量:25.1g
世界初のFOC ESCを内蔵したブラシレスアウトランナーモーター
TraxxasのTRX4Mなどの1/18スケールRCクローラー向けに精密に設計されています。
各モーターKV値の比較
モーター名 | KV値 |
---|---|
Micro Modo 2633 | 3450 |
MicrSilk 2634 | 2500 |
Unity pro 2575 | 3500 |
MINI KOMODO UNITY 2699 | 2500 |
KV値(Kv: RPM/Volt)とは、モーターに1ボルトの電圧をかけた時に理論的にどれだけ回転するかを示す数値です。
単位は 「回転数(RPM)/電圧(V)」 で表されます。
KV値の違いによる特徴
KV値 | 特徴 | 向いている使い方 |
---|---|---|
低KV(例:1200〜2000KV) | 回転数は低めだがトルクが強い。熱がこもりにくい。 | クローラー、トルク重視の走行 |
中KV(例:2500〜3500KV) | 回転数とトルクのバランスが良い。 | バギーやショートコース、万能型 |
高KV(例:4000〜6000KV以上) | 高回転・高スピードだがトルクは弱め。発熱しやすい。 | オンロードカー、スピードラン |
クローラー向けならMINI KOMODO UNITY 2699が一番最適そうですね。
TRX4Mへ取り付け
TRX4Mの純正状態からフリテックのモーターとESCを使う場合は
純正のESCではそのまま使えせんので送信機と受信機を用意する必要があります。
今回は丁度、受信機が一つ余っていたFUTABAのR314SB-Eを使用しました。
取り敢えずは純正ESCを外します。この外した所に受信機とESCを
配置しようかと思いましたが、土台がめちゃくちゃ小さい、、、、


ということでINJORAのバッテリーダブルデッキを付けることにしました。

ではモーターから外して交換します。モーターの交換は過去にブラシレス6250を装着した際の
ブログを参照してください。
トランスミッションを外してブラシレスモーターを付けてフレームに取り付け。
次にバッテリーケースを外してバッテリーダブルデッキを取り付け。
こんな感じです。バッテリーを固定するゴムがショボい、、、劣化しててすぐに切れました。
ま〜この辺は中国製なのでご愛嬌ですね。
後は、フリテックのESCとFUTABAの受信機を取り付けて、配線をすれば完了です。

FurCar プログラムアプリの使い方
さてフリテック製品を導入するにあたりやはりこのプログラムでの
チューンが一番気になるかと思いますのでしっかり解説します。
一応、取説がESCに同梱されていますが、、、最低限すぎる内容です。
このプログラムを使うにはESCに専用の通信ケーブルを接続します。
プログラムを使わない時は通信ケーブルは外しておいて大丈夫です。
プログラムは下記よりダウンロード可能です。

アプリがダウンロード出来たらアプリを起動してBluetoothでペアリングをします。
正常にアプリがESCを認識していれば赤い車のアイコンが出てきてペアリングされます。
※私は何故かアイコンが出で来なかったのでアプリを再インストールしたら正常に表示されるようになりました。

初めてESCと接続した際はアップデートの表示が出てきます。
また、正常にペアリングされていれば右上に車の赤いアイコンが表示されています。


こんな感じでアップデートされます。
無事アップデートが完了しました。


Setting
ペアリング状態でセッティングの項目を見るとモーターのタイプや
表示温度など変更が可能です。

Car Type:
「Crawler」か「Monster Truck」の選択
Motor Type::
「Brushless」か「Brushed」の選択
Motor:
取り付けているモーターを選択できます。
基本的には自動で認識して選択されると思いますが間違いないか確認しましょう。
Temperature Unit:
「℃」「°F」の選択が可能です。
工場出荷時に初期化することも出来ます。




メインメニューは下記の通りです。
順を追って解説していきます。

Telemetry
Telemetryの項目ではモーターの状況をリアルタイムで確認することが出来ます。
3画面あり、パワーとスロットルの関係がグラフ、電圧、温度が表示されています。
1画面:前進、後進時のスロットルとパワーの関係
2画面:前進時のスロットルとパワーの関係
3画面:時系列でスロットルとパワーの関係が表示されます。
正直な所、2画面だけで良いと思うが細かく計測出来るんですね。
Running

Mode:3つの走行モード切り替え
Forward With Brake 前進とブレーキ
Forward-Reverse With Brake 前進、後進、ブレーキ
Forward-Reverse 前進、後進
Voltage Cutoff:バッテリー電圧が設定より下回ったらカット
2.5V〜3.5Vの間で0.1V刻みで設定が可能
Voltage Output Servo:サーボへの電圧を変更
5.5V、7.5Vと選択が可能
Rotation Direction:モーターの回転方向の変更
CW 、CCWと選択が可能
CW:出力軸側から見て時計方向(正転)、CCW:出力軸側から見て反時計方向(逆転)
Startup Power:アクセルを開けた時にモーターへ流し始めるで電圧を調整
Low、Mid、Normal、High、Very Highと5パターン設定が可能
MAX Forward:前進の最大パワー上限
MAX Reverse:後進の最大パワー上限
MAX Brake:ブレーキ力
Drag Brake:ドラッグブレーキ力
Power FOC:フィールド指向制御 (FOC)のパワー調整(詳しくは調査中)

※Drag Brakeを60%以上にする場合はESCやモーターが高温注意の警告が出てきます。
実施に90%にして温度を見ていたらみるみる上がっていったので
ご注意ください。
Throttle

スロットルキャリブレーション:
一番上のバー右側の「CALIB」を押すとスロットルのキャリブレーションが始まります。
画面に案内が出てきますので「ゼロスピード」「MAXスピード」「ブレーキMAX」と
調整してください。
Neutral Forward:スロットルのニュートラルレンジの広さ
4パターンに変更可能
Narrow、Normal、Wide、Super Wide
Punch:アクセルの強さ
スロットルを握った時の力強さを調整出来ます。
Neutral Brake:ドラッグブレーキ
Runnigの項目でもドラッグブレーキの強さ
Low Speed:低速の調整、100%にする程、低速時の反応がワイドになります。
スロットルカーブを全体的に調整するのと同じです。
Throttle Curve


スロットルカーブを自分で調整が可能です。
各ポイントを選択してポイント位置の数字を変更します。
前進と後進それぞれ別に設定できますが
一番下の「Set same date for Tfrottke Reverse」をONにすると
後進も同じスロットルカーブになります。
Battery

バッテリー関係の設定が可能なんですが
正直よく分かりません、、、
Voltage:現在のバッテリー電圧
Current:バッテリーの電流(何故か表示されません)
Power:バッテリー電力(何故か表示されません)
Voltage correction factor:電圧補正係数
電圧補正係数(充電ロス係数)とは、バッテリーが充放電する際の効率(充電ロス)を考慮して、実際のバッテリー容量や充電量を計算するために用いられる値です。具体的には、バッテリーの充放電効率が低下することによる損失を補正するために使用され、一般的には0.95などの値が使用されるそうなので
95に設定すれば良いかと思います。
英語にはなりますが下記のユーチューブで詳しく機能を紹介されています。
まとめ、実走レビュー
TRX4MへのモーターとESCの取り付けはそれほど難しくはありませんが、アプリでのチューニングが
かなり奥深いことが分かりました。付属の取説やフリテックの公式サイトにもアプリでの
設定方法が詳しく記載されていませんので何の為の設定か不明な部分が結構あります。
特にStartup Power、Power FOC、Punch、Low Speed、この辺の機能の使い分けが
海外で紹介されているYoutubeをじっくり見てもよく分からない、、、
しかし、アプリで視覚的に本体を動かしながらスロットル曲線を調整出来るのは
非常に便利ですね。ノーマル状態では純正オプションパーツのブラシレス6250の方が
スムーズで使いやすいですがアプリでチューニングすれば自分の使いやすいフィーリングに
変更は可能です。
ポイント
・取り付けが比較的簡単で、ボルトオンで装着可能
ESCレスのタイプならダブルデッキも必要なしです。
・純正のESCではフリテックのモーターは使えませんの一般的な3チャンネルの受信機と送信機が必要
・アプリでのチューニングが前提ですが自分好みのモーターフィーリングへ細かく調整可能
・ドラッグブレーキを強くし過ぎるとモーターがかなり高温になるので注意
今回ご紹介したブラシレスモーターはKS HOBBYでも在庫していますので
ご検討の方は下記のリンクから購入可能です。
