ついにTRX-4MのTraxxas純正オプションパーツでブラシレスモーターが発売されました。
TRX4Mをブラシレス化したい…そんな思いを持つの皆様へ。
今回はTraxxas純正の「6250 ブラシレス パワーシステム」を実際に取り付けましたのでご紹介します。
この記事で解決出来る悩み
✔️ TRX4Mのクローリング性能を上げたい
✔️ ブラシレス化すると何が変わるのか知りたい
✔️ ブラシレス6250の取り付け方法が不安
✔️ 取り付けた後、どれだけ走りが変わるのか気になる
ノーマルモーターでは物足りない、もっとスムーズに・もっとパワフルに走らせたい
そんな声に応える、TRX4Mのためのアップグレードパーツです。

早くTRX-4Mをブラシレス化したくウズウズしてしていました!!

目次
ブラシレスモーターって?
本題に入る前にそもそもブラシレスモーターについて説明したいと思います。
ブラシレスモーターとは、
内部に「ブラシ(接点)」を持たず、電子的にローター(回転子)を
制御するタイプの電動モーターのことです。
従来のブラシ付きモーター(ブラシモーター)では、
回転子に電気を流すために物理的な接点=ブラシと整流子が必要でしたが、
ブラシレスモーターではこれを電子回路(ESC:スピードコントローラー)で制御します。

※ステーターとはモーターの回転部分であるローターを囲み、回転を支えるために磁場を発生させる部品です
簡単に言えば
ブラシ付きモーター:モーター内部で物理的な接触によって電流を切り替える(摩耗が発生)
ブラシレスモーター:センサーやESCによって非接触で電流を切り替える(摩耗しにくい)
RCカーにおけるブラシレスのメリット
高効率:電力のロスが少なく、より速く・より長く走行できる
高出力:トルクや最高速がアップし、走破性が向上
低メンテナンス:ブラシがないため、カーボンダストの清掃や交換の手間が不要
正確な制御:初期加速や細かなスロットル操作に強い
静音性:摩擦が少ないため、走行音が静か
ブラシレスとブラシモーターの比較
次の表は、ブラシレスとブラシモーターの比較表です。
項目 | ブラシモーター | ブラシレスモーター |
---|---|---|
駆動方式 | ブラシと整流子による物理接点制御 | ESCによる電子制御(非接触) |
メンテナンス性 | 高(ブラシ摩耗、カーボンダスト清掃が必要) | 低(摩耗部分が少なく、清掃不要) |
出力特性 | やや控えめ、トルクがなだらか | 高出力、高トルクでレスポンスが鋭い |
寿命 | 摩耗により短め | 長寿命(可動部の消耗が少ない) |
静音性 | 摩擦音あり | 非常に静か |
価格 | 比較的安価 | 高価だが性能・耐久性に優れる |
このように、ブラシレスモーターは高性能・高耐久・低メンテナンスという点で非常に優れています。
コストはやや高めですが、それを上回る性能向上が得られるため、TRX-4Mのようなスケールクローラーにも最適です。
ブラシレス パワーシステム6250 とは?

Traxxasのブラシレス パワーシステム6250は、TRX-4M専用に設計された純正アップグレードパーツです。
コンパクトな車体サイズに最適化されたモーターとESCがセットになっており、ボルトONで装着出来て
信頼性と性能の両面で非常にバランスの良いブラシレスシステムです。

ブラシレスアウトランナーモーター
3350キロボルト、11歯ピニオンギア付き
2s LiPoバッテリー用に設計されており、従来の設計よりも高いトルクと低速制御を実現します。
高回転域でも優れたパフォーマンスを発揮して幅広いスピード域をカバー出来ます。
レーザーエッチングが施された高光沢ブラックのボディにTRAXXASの刻印が刻まれているのが
またカッコ良いですね。

ESC(電子スピードコントローラー)
TRX-4Mブラシレスシステムは、簡単にインストールできます。
ECMは標準システムと同じマウントボスを使用するため、追加工の必要はありません。新しいフィールド指向制御 (FOC) プログラミングにより、ESCはモーターの位置を監視して超精密な制御を行うことができます。Pro Scale LED ライトキットや高/低 2速トランスミッションなど、既存のすべてのTRX-4Mパーツおよびアクセサリも対応します。
ブラシレスECMモード
スポーツ(100% FWD、100% ブレーキ、100% REV)
トレイル(100% FWD、100% ブレーキ、100% REV、ニュートラルでトレイル調整ブレーキ)
クロール(100% FWD、100% REV、100% ニュートラルでのブレーキ)
ECMモードはノーマルのECMと仕様は同じです。
RC GirlさんのYouTubeでもノーマルモーターとの比較が分かりやすく紹介されています。
アウトライナーモーターとは
今回のブラシレスシステムのモーターはアウトライナーモーターを使用しておりますが、
アウトライナーモーターについて解説したいと思います。
ブラシレスモーターにはアウトランナーとインランナーを2種類のブラシレスモーターがあります。

インランナーはステーターの内側にマグネットローターが入っていますが、
アウトランナーは外側のマグネットが回転します。
インランナーモーターよりも大きい外径とKV定格が低いため、低速で高トルクに適しています。

モーターの外側が回転するので初めて見た時は驚きましたが、
ロッククローラーのモーターに適しているんですね。
アウトランナーモーターは、熱散逸性が良好であるため、
熱の蓄積がモーターに損傷を与える可能性のある高回転のモーターに最適です。
そして、高い慣性モーメントを得られるので、よりスムーズで安定した動作をもたらします。
取り付け手順
では、早速取り付けしていきましょう。慣れていれば30分程で出来ます。
ECM取付

まずは、純正のECMのコネクタは全て抜いてブラシレス用のECMを取り付けます。
モーター取付
バッテリーマウントを外して、トランスミッション本体を取り外します。
トランスミッションギアとモーターをケースより外します。
ブラシレスのセットにモーター固定のブラケットが入っていますので
これをモーターに取付します。
モーターをケースに取付してギアを組み込みます。
ここで注意するのが、モーターの配線をこの写真のような向きでモーターを
ケースに固定しておかないとシャーシに固定した時の配線の取り回しが反対になり
またケースを開けて分解することになるので気を付けてください。
(実際私は、シャーシに固定してから気がついてまた分解しました、、、)

シャーシに固定して配線の取り回しをします。
バッテリーの配線がかなりギリギリになります。
コネクタを挿す場所ですがCH3は2速トランスミッションのサーボ用ですので
こちらは空きポートとなります。

これで本体への組み付けは完了です。

ESCとのバインディング
ESCを交換しましたのでプロポとバインデングをします。
バインディング手順
- プロポの赤いSETボタンを押しながら電源を入れます。SETボタンを放すと、プロポの「ON」LEDが赤く点滅します。
- ECMのEZ‐setボタンを押しながらバッテリーのプラグを差し込みます。 LEDが赤く点滅したら、SETボタンを放します。
- 数秒後、プロポとECMのLEDが緑色に点灯し、無線システムがバインドされ使用可能になったことを示します。
バインディングが正常に出来ましたら各操作が正常に動くかと
ライト関係の点灯を確認してください。
ECMのプログラムモードの変更方法は標準パーツと同じです。
装着後の走行インプレッション
装着直後に走らせた第一印象は、低速域でのスロットルのレスポンスが段違いに良いです。
ノーマルギアでブラシレスを組みましたが、まるでクロールギア(9776R)を組んで
アクセル操作しているレスポンスです。
スロットルに対する追従性が高く、細かいアクセルワークが可能になりました。
足回りにウエイトをかなり入れてますがパワー負けせずに
登坂力が向上し、急角度の岩場もスイスイ登ります。
ただし、ノーマルと比べて低速領域ではスロットル量を通常の2倍程度
動かす必要があるので慣れが必要かと思います。
前進から後進へ操作した時にレスポンスが悪い感じがしますがこれは、
ドライブシャフトの遊び分ですので仕方がないですね。
ドラッグブレーキの効き具合は正直な所、少し落ちた気がします。
注意点
モーターのパワーが上がりましたので動力系のパーツは強化した方が良いですね。
ドライブシャフト、アクスルギアは強化品に交換をお勧めします。
追加オプション
実はこのブラシレスのECMにはCH3のポートが用意されており下記のパーツを組むことに
よって2速トランスミッションをプロポ操作で切り替えが出来るようになるそうです。

2速トランスミッションをリモートでするには
シストサーボ9892と3チャンネル、4チャンネルのプロポがあれば対応可能とのこと。
TRX4オーナー(スポーツは除く)ならそのプロポでそのまま使用可能ですね。
この辺はまた次回にご紹介したいと思います。
まとめ
ブラシレス パワーシステム6250は取り付けも比較的簡単で、走行性能の進化をすぐに実感できます。
社外品のブラシレスを使用する場合はプロポもECM、受信機も変更することになりますが、
純正オプションパーツですのでプロポはそのままでボルトONで取付可能なので
カスタム初心者の方でもクローリング時の操作性を良くしたい方はベストチョイスだと思います。
お勧めはブロンコにポータルアクスル9843Rとブラシレス6250の組み合わせが最強かもしれません。
ポイント
- 取り付けが比較的簡単で、ボルトオンで装着可能
- 純正オプションパーツのため、プロポや受信機の交換が不要
- 社外ブラシレスシステムのようにESCやプロポの変更が必要ない
- Traxxas純正の安心感と相性の良さがある
- 走行性能の向上をすぐに実感できる(加速・登坂力・操作性)
- クローリング性能が格段にアップし、繊細なスロットル操作が可能
- 初心者や中級者にもおすすめできる高性能なステップアップパーツ


Traxxas トラクサス 1/18 TRX-4M ブラシレス パワーシステム 6250